Kanye West-『The Life of Pablo』の感想及びレビュー
アルバムタイトルにもなっている「Pablo」はキリスト教の使徒の名前らしく、そんな人物の人生と銘うったアルバムなのだからキリスト教に関わるものがいっぱいあるのかと思ったんですが、その要素は個人的にはあまり感じられなかったですね。
一曲目である「Ultralight Beam」はこのアルバム以降の、キリスト教に傾倒するKanyeを示唆するような、ゴスペルを基調とした名曲。音数が少なく、隙間だらけのトラックなんですが、ゴスペルとラップが融合した素晴らしい曲だと思います。
こういった曲が続いていくのかなと思ったんですが、ゴスペル要素を強く感じるのはこの曲のみで、あまりコンセプト的なものは感じられないアルバムだと私は思いました。聴いた話によると、当時はコロコロ題名やトラックリストが変わっていったらしいですが……一応、この二十曲がこのアルバムの収録曲ということでいいんでしょうか。
と、先ほども書きましたが、あまりコンセプト的なのは音からは感じなくて、色々なトラックが楽しめるアルバムになっていると思います。
二曲目の「Father Stretch My Hands Pt. 1」はオートチューンがかかったような声のKanyeのラップが聴けますし、男性のボーカルが素晴らしいですね。
7曲目の「Highlights」も名曲です。様々な声が絡まっていくのが素敵です。
17曲目の「No More Parties In LA」は懐かしい感じのサンプリングで、初期の頃のKanyeをなんとなく思い出させます。Kendrick Lamarのラップも冴えわたっています。
最後の曲である「Saint Pablo」はピアノの不穏なメロディが素敵な曲。不気味な高音が耳から離れてくれない、印象に残るトラックだと思います。Kanyeさんじゃない方のパートが個人的に好き。
…………
結構評価の高いアルバムなんですが、私はあまりこのアルバムの魅力というのを理解できてないです。好きな曲もあるんですが、それと同じくらい好きじゃない曲もあるんですよね~。アルバムとしても長くて纏まりがないような気がして……
しかし、様々な種類のトラックでKanyeのラップが聴けるアルバムですし、バラエティ豊かなので、一曲は自分が好きな曲が見つかるんじゃないでしょうか。
まだ聴いたことのない方がいたら聴いてみてください。
アルバムで一番好きな曲:Ultralight Beam
アルバムで一番オススメな曲:Ultralight Beam
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