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【レビュー】『King Master George』-Fishmans 1stから聴く②【感想】

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 今回聴いていったのはFishmansの2ndアルバムである『King Master George』です。

 聴いてみて、レゲエ色が強かった前作と比較すると、今作は楽曲がバラエティに富んでいて、所々に遊びが感じられる面白い作品だと思いましたね。あと、世田谷三部作はネオサイケデリアダブにジャンル分けがRYMではなされていましたが、その要素も今作から結構感じられましたね。

ネオ サイケデリアは、 1960 年代のサイケデリアのサウンドからインスピレーションを得て、その時代のアプローチを更新またはコピーするサイケデリック音楽の多様なジャンルです。[1] 1970 年代に始まり、メインストリームポップの成功を時折見てきましたが、通常はオルタナティブロックシーンで探求されています。[5]当初は、アシッド パンクとしても知られていた英国のポスト パンクシーンの派生物として発展しました。ポスト パンクの後、ネオ サイケデリアは、サイケデリック ロックの精神を新しいサウンドやテクニックに適用した、より広範で国際的なアーティスト ムーブメントへと発展しました。[6]

https://hmn.wiki/ja/Acid_punk

ダブ(dub)は、レゲエから派生した音楽制作手法、及び音楽ジャンルである。ダブワイズ(dubwise)とも呼ぶ。ダブ制作に携わる音楽エンジニアのことを特にダブ・エンジニアという。語源はダビング(dubbing)であるとされている[1]

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%96

 例えば、一曲目のいい言葉ちょうだい

 楽曲自体はレゲエをなぞっている感じなんですが、深くリバーブのかかったスネアドラムや、ボーカルのリフレイン等、結構サイケデリックです。

 これによって楽曲に浮遊感が生まれるというか、彩りが加わっているので、同じレゲエ楽曲でも似たような感じに聴こえなくていいですね。それがバラエティ豊かに感じる理由なのかもしれません。

 私がこのアルバムで一番好きなのはやっぱりなんてったのでしょうか。これも浮遊感があって、変わったリズムのベースが印象的です。オルガンの他に柔らかなシンセ音が入るようになって、さらに楽曲に磨きがかかっているような気がしますね。

 前作は喉かな田舎の情景が思い浮かぶといった感じだったんですが、今作はちょっとダークな感じが増していて、また別の景色を見せてくれますね。 

 また、前作では一曲一曲が長いなと感じたんですが、今作は16曲51分となっていて、一曲一曲が大体3,4分と短くなっていて聴きやすいです。

 あと、何曲か遊んでいるような曲があったのが面白かったですね。

 特に面白かったのがラスト二曲ですかね。

 15曲目の曲目紹介は本当にこのアルバムの曲の作詞作曲者をなんてったののインストに乗せて読み上げるだけの曲なんですが、今までにこういった曲は聴いたことがなくて新鮮でしたね。途中で「日本のポールマッカートニー」や、メンバーをちゃん呼びしていたりと、メンバー間の中の良さみたいなのが垣間見えるのがいいです。

「最後を飾るのはショートファンクナンバー教育です」と最後に言うのですが、

 いや、短すぎでしょう笑 

 シンナーはよくない……その通りなんですが本当に短すぎて笑ってしまいました。多分、今まで聴いたアルバムの中で一番衝撃的なラストだったと思います。

 しかし、Fishmansのボーカルである佐藤さんが亡くなった原因が薬物だという話があったりするのを鑑みると(本当かどうかは定かではありませんが)、ちょっと切なくもありますね。

 ただ、こうした遊び的な楽曲が挿入されているのも面白くて、最後まで楽しく聴けましたね。

 ですが、その分アルバムの統一感は大分薄くなっているのはやっぱり否めないですね。

 一曲目のいい言葉ちょうだいから明るい感じの曲が続いたりしたのは若干戸惑ってしまいましたね。普通にいい曲なんですけれども。

 あとこういった滅茶苦茶短い曲も面白いんですけど、かなり唐突に入るのでやっぱり戸惑います

 ただ、聴いていてとても楽しいアルバムでしたね。

 仮に点数をつけるとしたら79点/100点でしょうか。いいアルバムだと思います。

 是非、聴いてみてください。

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