「SABLE, fABLE」- Bon Iverのレビュー及び感想
Bon Iverの新譜を聴きました。
先に出したEPに楽曲を足してLPとして出すのは結構珍しいような気が私が知らないだけで意外とあるんですかね? なんだか不思議な感じです。
タイトルの後ろに「,」がついている時点でなにかあるとは思っていたのですが、こういうことだったとは。
EP部分は「For Emma, Forever Ago」のような素朴なフォークに回帰したような感じで、季節が一巡したみたいだな~なんて思ったんですが、
fABLE面のShort Storyからは今までになかったような明るくポップな音像が広がっていました。
アコギのフォーク成分がかなり抜け、ゴスペルチックな分厚く重なり合う力強いボーカルが印象的。
ちょっと言い方がアレかもしれませんがピアノの古臭い感じの音色も相まって、レトロなソウルっぽさがありますね。エレキギターの音なんかもそんな感じです。
ただ、早回しのサンプル的な音等、今までのBon Iverっぽさも残っていて、ちゃんと今までの作品の地続きにあるアルバムだと思いましたね。
二、三回聴きましたが今までの作品の中で一番ポップな気がします。
まあ、今までテイラースウィフトやカニエウエストといったポップスターとコラボしてきた彼ですから、なんの不思議もありませんが。
ただ、滅茶苦茶印象に残るという感じの強い楽曲は個人的にはなかったですね。
全曲いいんですが、彼らしく41分とコンパクトなのもあって、すっと聴けてしまう感じで、何回も繰り返し聴きたくなるほどのポップさまではなかったかなという感じ。
しかし、これでまた彼の名盤がまた一つ増えたなと思いましたね。ちょっとフォークから遠ざかっている感じは個人的には残念ですが。
とても爽やかな作風なので、早朝に聴いたりするとまた違った質感を味わえたりするかもしれませんね。
一番好きな楽曲:Everything Is Peaceful Love
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