「Only God Was Above Us」- Vampire Weekendのレビュー及び感想
ずっと楽しみに待っていたVampire Weekendの新譜を聴きました。
個人的にVampire WeekendにはBlurに対するイメージと似たようなイメージを持っています。
音楽性が似ているわけではないですし、世間的な認知度なども違う両バンドなんですが、個人的にはどちらも「なんだかヘンテコな感じがあるんだけどポップで聴きやすい」曲を作ってるバンドなんじゃないかという点で同じカテゴリにいれている節があります。
言葉にするのは難しいんですけど、滅茶苦茶ひねくれているような感じではないのに何処か普通とずれた部分があるというか、
聴いていて癖になる楽曲が多く、魅力が理解できていないままなんだけど何度も聴いてしまう……そんなバンドというイメージで、どちらも素晴らしいバンドだと思います。
とにかく、そういったものを求めながら今回の新譜を聴いたんですが……一言で言うと最高でしたね~
先行曲Classicalの遊園地チック?なリフもそうでしたが、全体的にストリングス等のクラシカルでバロックな要素を含みつつも、一筋縄ではいかない癖のある楽曲が揃っていてよかったですね~。
どの楽曲もそれでいてポップさはしっかりとあって、何度も繰り返し聴きたくなります。
あと、ちょっとサイケ味が増したかなという印象。
強く加工が施されたような音が随所に使われていて、しかも、左右に音が動いたりと音の配置が面白かったりするのがそう思わせるのかもしれません。
個人的にはそういったのがたまらなく好きです。そりゃあ、最高という感想にもなる。
しかし、それらがアルバムの主題というか主役というわけではなくて、やはりその美しいサウンドが一番目を惹きます。
最終曲のHopeのオクターブを行き交うピアノリフだとか、4曲目のConnectのアップライトベースのラインだとか、どの楽曲も印象に残るパートが一つは必ずあって、聴く度に好きなフレーズが増えていきます。
そして、最終的にはこのアルバムの音全てが好きになっている……そういったアルバムなのかなと思いました。
私としてはVampire Weekendの作品の中で一番好きな作品になりましたね。コンパクトに纏まっていますし、何度も聴き直すような予感がしています。
2024年を代表する作品になるんじゃないかと思いました。是非、聴いてみてください。
一番好きな楽曲:Connect