世界で一番評価されている日本人アーティストは誰か……という質問の答えを決めるのは容易ではないでしょう。
しかし、結構その候補は絞れるような気がします。
例えば、Fishmansを挙げる人もそれなりにいそう。

元々空中キャンプなど日本でも評価されていたバンドではあったと思うのですが、Rate Your Musicという音楽サイトから海外の方の知名度があがり、さらにその評価が高まった記憶です。
ついにはPitchforkでもレビューされたりしています。凄いですね。

私もとても好きなバンドで、一応アルバムは全て聴いています。
今回は彼らの個人的なアルバムランキングを作成してみました。
なにかの参考になれれば幸いです。
それではどうぞ~。
個人的なFishmansのアルバムランキング
7位:Chappie, Don’t Cry(1991年)
第7位はデビュー作であるChappie, Don’t Cryです。
初期はレゲエだったという話は聞いていましたが、想像以上にレゲエでした。
聴いていて田舎の自然の匂いがするというか、懐かしい気持ちになるような雰囲気の楽曲が多い気がします。喉かだな~。
いい曲もあるのですが、ちょっと似たような楽曲が多いですし、このバンドらしく大体一曲が5、6分と長いため、飽きが来ちゃいますね。
そういった理由でこの順位となりました。
関連記事→【レビュー】『Chappie, Don’t Cry』-Fishmans 【感想】
一番好きな楽曲:Special Night
6位:Neo Yankees’ Holiday(1993年)
第6位は3rdアルバムであるNeo Yankees’ Holidayです。
彼らの代名詞とも呼べる楽曲、いかれたBABYを収録したアルバムですね。
いかれたBABYがやはり一番目立つアルバムではありますが、それ以外の楽曲も前作と同様にレゲエでありながらサイケデリックな音像にも挑戦したアルバムだと思います。
一曲一曲も短く聴きやすく、実験的な要素が抑えられているためか統一感があります。
どの楽曲もいいんですが、前作と比べると若干個々の楽曲のクオリティが劣るのかなと思います。
そういった理由でこの順位としました。
関連記事→【レビュー】『Neo Yankees’ Holiday』【感想】
一番好きな楽曲:いかれたBABY
5位:King Master George(1992年)
第5位は2ndアルバムであるKing Master Georgeです。
1stに引き続いてレゲエを中心としたラインナップとなっていますが、サイケデリック色が強くなり、楽曲のバラエティに富んでいます。
ラスト二曲など、遊び心を感じるような曲もいくつかあって、聴いていて楽しくなってくるアルバムですね。
ちょっとダークな感じがあるのも個人的には〇。名曲なんてったのが収録されているのもいいですね~。
そういった理由でこの順位となりました。
関連記事→【レビュー】『King Master George』-Fishmans【感想】
一番好きな楽曲:なんてったの
4位:ORANGE(1994年)
第4位は4thアルバムであるORANGEです。
今まであったレゲエ色が薄れ、本作ではアップテンポでファンキーなサウンドが聴けます。
一番ギターのサウンドが目立つアルバムだと思います。そして、そのギターがとてもカッコいい。
MELODYなど、Fishmansの中でも聴きやすい楽曲が揃っており、ポップで口ずさみやすいメロディも多いです。
世田谷三部作に通ずるものが感じられる良盤だと思いましたね。
そういった理由でこの順位となりました。
関連記事→【レビュー】『Orange』-Fishmans【感想】
一番好きな楽曲:夜の想い
3位:宇宙 日本 世田谷(1997年)
第3位は最後のアルバムである宇宙 日本 世田谷です。
終始掴みどころのないサウンドが鳴っているなと聴いていて思う作品です。
ドリーミーで美しい音が鳴り続けているんですが、何処か空虚な感じで、聴いていて不安になるときがあります。
4曲目のIN THE FLIGHTの歌詞は滅茶苦茶刺さるし、最後のDaydreamの最後の歌詞もやっぱり寂しい。
なんだかとても遠い所にあるような雰囲気があるんですよね。他のアルバムでは感じられないものがこのアルバムにはあるような気がします。
というわけでとても好きなアルバムなんですが、長尺曲でハマり切れていない部分があるのでこの順位となりました。名盤です。
一番好きな楽曲:Daydream
2位:空中キャンプ(1996年)
2位は5枚目のアルバムである空中キャンプです。
3位の宇宙 日本 世田谷とどっちが上か迷ったのですが、ナイトクルージングやBABY BLUEといった強すぎる名曲が収録されている分、こちらに軍配が上がりました。
次の二作と比べるとORANGEのようなギターロックしている分、とっつきやすいアルバムなのかなと思います。
とにかく上であげた二曲が素晴らしすぎるんですよね。
その分、他の曲が弱めな感じですが、それでも名曲は揃っています。
そういった理由で2位としました。
一番好きな楽曲:ナイトクルージング
1位:LONG SEASON(1996年)
第1位は6thアルバムであるLONG SEASONです。
Fishmansが高く評価される理由となった、1曲35分という中々ないアルバムです。
ずっとリフレインするピアノのアルペジオ、アコーディオンやストリングス、シンセの音で何度も繰り返される美しいモチーフ、途中で入るキラキラとした音。
そのどれもが綺麗で、聴いていると夢の中にいるような気持ちになります。
中盤、少しだれる部分はあるのですが、この季節が一巡していくような構成が素晴らしい。
最後の五分間はずっと聴いていたくなるような陶酔感があります。
言葉で言い表すのが難しい、この先一生忘れられない名盤だと思いますね。
一番好きな楽曲:LONG SEASON
まとめ
しかし、こうしてみると短い活動時間で沢山の名盤を世に出したバンドなんだと再認識させられますね。
男たちの別れがバンドのキャリアを総括したような感じだったので全てのアルバムを聴いてみたんですが、どれもいい作品でした。
特に最後の三枚はこの先ずっと語り継がれていく名盤なのかなと思います。
まだ、聴いたことのない作品がある方は是非聴いてみてください。
それでは~
Fishmansアルバムランキング
7位:Chappie, Don’t Cry(1991年)
6位:Neo Yankees’ Holiday(1993年)
5位:King Master George(1992年)
4位:ORANGE(1994年)
3位:宇宙 日本 世田谷(1997年)
2位:空中キャンプ(1996年)
1位:LONG SEASON(1996年)

