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【レビュー】『Chappie, Don’t Cry』-Fishmans 1stから聴く①【感想】

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アルバム感想
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『Chappie, Don’t Cry』-Fishmansのレビュー及び感想

 今回聴いていったのはFishmansの1stアルバムである『Chappie, Don’t Cry』です。

 Fishmansは日本のバンドなのですが、知っている人はそこまで多くないと思います。ですが、昔よりかはかなり知名度があがりましたし、日本よりも海外の方が認知度高いんじゃないかと思うくらいに世界的に評価が高まったアーティストですよね。

フィッシュマンズFishmans)は、1987年に結成された日本ロックバンド。アメリカ最大の音楽レビューサイト「Rate Your Music」では日本のアーティストグループとして最高評価を得ており、海外の音楽リスナーから強い支持を受けている[2]

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%BA

 私の場合は上記の引用にあるRate Your Musicで高く評価されていたのを見たのがFishmansを知ったきっかけですね。

 どれくらい評価が高いのかというと、アルバム『Long Season』はなんと全期間で32位です(2023/4/25時点)。すぐ下にはThe Beatlesの『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』、Joy Divisionの『Unknown Pleasures』、The Smithsの『Queen Is Dead』などの名盤がずらっとあります。化け物です。

 彼らのキャリアの中で評価が高いのが『Long Season』を含んだ世田谷三部作と、そして、ライブアルバムである『男たちの別れ』で、私はこの四枚は全部聴きました。そして、どの作品も素晴らしかったです。

 聴いていく中で彼らの音楽をもっと聴きたいなと思い、今回、1stアルバムから聴いてみようと思った次第です。

 で、実際に今回『Chappie, Don’t Cry』を聴いてみたんですが、想像以上にレゲエしてて驚きましたね。

 2曲目のひこうきが彼らのデビュー曲らしいんですが、完全にレゲエですね。全然J-popっぽくないです。二拍目と四拍目におかれるギター、三拍目にスネア、そして、動き回るベースラインにあたたかなオルガン……レゲエの教科書に使えそうな楽曲です。

 初期はレゲエを主としていたというのは調べて知っていたんですが、ここまでとは思いませんでしたね。

 3曲目のSpecial Nightもレゲエ曲。個人的にFishmansの素晴らしい所ってベースラインだと思うんですよね。

 世田谷三部作を聴いていてベースが素晴らしいなと思っていたんですが、それは1stでも既に感じられますね。楽曲を支えながらも、体が動いてしまうような動き回る低音が素晴らしいです。これだけでご飯一杯食べられちゃいます。

 どの曲もいいんですが、レゲエ曲のみ収録されているというわけではありません。

 いなごが飛んでいるは結構テンポの速い明るい曲。曲名にいなごとあるように、田舎を想起させるような喉かな雰囲気でいいですね。アコギの音がいいですし、ホリデイをひまでえいで韻を踏むのが面白いし、癖になる楽曲です。

 ラスト曲であるピアノは曲名通りピアノが主体となっている楽曲です。これまでとベースも違う感じのウォーキングベースで、ジャズっぽい感じになっています。

 あまり他の曲と比較すると目立たないかもしれませんが、レゲエ以外の要素を感じられる曲も一応入っています。

 ですが、やっぱりどの曲(特にレゲエ曲)が似たような感じで、集中力が持たなかったですね。一曲一曲が長いのもあまりよくない。殆どの曲が6分近くFutureという曲なんか8分ありますからね。その長さを帳消しにできる強い楽曲ならいいんですが、そこまでいかないかなと私は思いましたね。

 なんというか、聴いていて田舎の匂いというか、ちょっと懐かしい気持ちになるような雰囲気の楽曲が多いのがいいですね。楽曲自体は地味なんですが、聴いていると昔の記憶が蘇ってくるような不思議な感じがあります。それ自体は世田谷三部作を聴いていたときにも思っていたんですが、このアルバムにも似たようなものがあると思いましたね。

 ……まあ、この作品は日本ではなく海外で収録されたという話を何処かで聞いたんですけどね。映画を見たらそれが本当かわかるかもしれないので、暇があったら見てみたいな。

 是非、聴いてみてください。

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