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【レビュー】『The Redshift Blues』-Dispirited Spirits【感想】

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アルバム感想
この記事は約5分で読めます。
The Redshift Blues by Dispirited Spirits
Album · 2023 · 7 Songs

 

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『The Redshift Blues』-Dispirited Spiritsのレビュー及び感想

 なんとなくネットを彷徨っていたら、惹かれるジャケットがあったので聴いてみることにしました。

 Dispirited Spiritsという方が今年の三月に出した『The Redshift Blues』というアルバムみたいですね。こんな感じのアーティストらしいです↓

Dispirited Spiritsは、ポルトガルの若いミュージシャンであるIndigo Diasによって2020年に創設されたプロジェクトです12。彼の作品は、インディーロック、ネオサイケデリア、インディートロニカの分野で非常にダイナミックで流動的な作曲を特徴としています2。さらに、彼のもう一つの情熱である天文学や宇宙に深く触発された作品であり、音と時空の境界を響かせる豊かで独自のサウンドスケープを創り出しています1。ライブパフォーマンスでは、スピリッツはバンド編成に拡大し、Diasの作曲が本当に輝くようになります1

Dispirited Spirits – Home

 日本語のページがなかったので、BingAIに投げて見たら上記のような答えが返ってきました。多分HPの文章を翻訳したものだと思います。上記の説明やアルバムジャケットを見る限り、宇宙をテーマにした作品のようですね。楽しみです。

 それでは聴いてみましょう♪

 

全曲感想

赤太字は一番好きな曲、赤字は好きな曲。

①Ships Sailing Space
 クリーンなギターのアルペジオが美しい。曲名通り宇宙を感じるようなサウンドになっています。ギターが時々マスロック・エモ的な要素を感じさせていいですね。ボーカルは特に特徴のないシンプルな感じ。途中でサックスやストリングスが入るのもいい! どんどん曲が展開していくので飽きませんね。ベースがあまり目立ってないのも浮遊感を助長させる要因なのかもしれません。

②Nine Clouds
 シームレスに繋がる二曲目。ギターや電子音が右から左へ、左から右へと移動していくのがかなり宇宙。本当にどこかに漂っているような気分になる。ここでもサックスやストリングスが入ってくる。プログレっぽさも仄かに感じる。

③Former Living Thing 
 ジャズ的なサウンドに仕上がっている三曲目。ジャズにこうしたクリーンなギターが入るだけで、おしゃれというよりもエモいという感触が強くなりますね。最後は完全にエモっぽくなる。これまたストリングスがいい味を出している。

④Bring Down the Sky
 8分の長尺曲。序盤は結構オーソドックスなロック。隙間を上手く使った構成がいいですね。しかし、すぐにまたアルペジオを主体とした静謐な雰囲気へと戻っていく。まるで、遠くに行ったり、近くに来たりといったり、彷徨っているような感じがいいですね。どんどんサウンドの景色が変わっていくので、掴みどころがない。まるで、曲の断片を繋ぎ合わせたみたいです。

⑤Saturnine Saturn Dreams
 不穏なストリングスから始まる7分の曲。強弱がはっきりとしていて、これも聴いていて距離を感じる。5分付近で鳴り始めるピアノの音が美しい。最後の絶叫がいい。

⑥Methanol Fire
 アルバムの中では最も明るい感じで始まる六曲目。エレピの音が美しい。途中のフレーズは完全にジャズ。こういった要素を溶け込ませられるのは素直に凄いと思います。

⑦Redshift Blues
 アルバム名を冠した壮大な10分にも及ぶ大曲。このアルバムでは珍しいアコギ主体で進んでいく曲で、鉄琴の音も素晴らしい。所々のコードの使い方がいいですよね。長尺曲なんですが、結構シンプルに曲は進んでいきます。後半から分厚いストリングスパートが挿入され、さらに盛り上がっていく。10分間全く飽きさせない構成で素晴らしいですね。

 

総評

 聴いてみて、これは名盤だなと私は思いました。

 単純にメロディが美しいのもそうですが、段々と移り変わっていく浮遊感のあるサウンドが、まるで宇宙を彷徨っているかのように感じられました。ジャズエモといった要素を含んだ、素晴らしいスペースロックに仕上がっていると思います。

 また、個人的にアルバムを通して思ったのが無音パートが多いということですかね。曲中で何回も音が止んだり、一気に音が抜けたりするんですよね。普通の音楽でもそういった技は使われているんですが、それは聴き手を飽きさせないための工夫であり、使われるにしても曲中で1回か2回程度でしょう。ですが、このアルバムでは一曲の中で何回も音が消失します。もしかして、音をなくすことによって、宇宙の無重力空間というか、空気のない世界を表現しているのかなと個人的には思いました。

 実際の所はわかりませんけどね。

 とにかく、私が伝えたいのは一聴の価値のある名盤だということです。

 是非、聴いてみてください。