Radioheadを1stから順番に聴いていき、「次は邦楽のアーティストのアルバムを聴いていこうかな」と思ったのですが、結局、また洋楽のアルバムを聴いていくことになってしまいました。
次のアーティストはYeことKanye Westです。
最近の行動や言動が問題視されて敬遠してしまっている方も多いのかもしれませんが、彼の作品も素晴らしいものばかりです(昔からそうだったけど、最近になってさらに苛烈になった印象)。
このブログを機に、彼の作品を聴いてくださると嬉しいですね~
Kanye West-『The College Dropout』のレビュー及び感想
21曲と曲数は多いのですが、短いスキットが何曲かあるので実際の曲数は少ない感じ。
今のヒップホップはTrapのビートにサンプリングを乗せるという感じですが、この頃のヒップホップは色々な曲がサンプリングされて一曲になってるという感じで、声ネタも豊富に採用されている印象。
そのおかげか、かなりバラエティ豊かな作品に仕上がっていると思います。
四曲目の「All Falls Down」なんかアコギ曲がサンプリングされていて、今でこそ新鮮に感じられる曲。
Yeのラップの技術はあまり高くないとはよく言われますが、素人耳だと全然普通に聴けますね。
ちょっとリズムより遅れてラップしてるかなと感じる時もありますが、それがいい味を出してると思います。
7曲目の「Jesus Walks」はボンボンという声が耳に残る曲。
本当に歩いているようなリズムで好き。
個人的にこの曲のラップはあまり印象に残ってなかったんですけど、
この和訳動画で使用されているLive映像の張り上げるようなラップには心打たれましたね~
結構、Yeのラップって呟くようなというか、あまり激しくない感じなんですが、ライブ映像を見るとノリノリで格好いいですね~
11曲目の「The New Workout Plan」はあまり語られてないんですが、個人的に大名曲。
それぞれのパートを繋ぎ合わせたようなトラックが好みです。
後半からDaft Punk的な加工されたボーカルが入ってテンションがあがります。
そして、19曲目の「Through The Wire」
Yeの得意技とも言える早回しのサンプリングによる曲ですね。
原曲のBPMを挙げたことによって、はじめてのチュウ的な声になっているトラックが癖になります。
この曲だけYeの声が他の曲と違うように聴こえるのは気のせいではなく、このアルバムの発売前に交通事故にあって口の中を縫い、その状態のままラップをしたかららしいですね。
だから、題名も「Through The Wire」と名づけられたんだとか。
しかし、その交通事故で亡くなってたらこのアルバムも世に出なかったと考えると、なんだかこみ上げるものがありますね。
ラストを飾る21曲目の「Last Call」はなんど十二分にも及ぶ長尺曲。
ヒップホップでここまで長い曲は珍しいんじゃないでしょうか。
スキットといい、長尺曲を最後に持ってきている辺り、アルバムの構成にも注力して作られたんだなというのが伝わってきます。
…………
元々、プロデューサーとして名を馳せたとあって、デビューアルバムとは思えないほどのクオリティの高い作品だなと思います。
様々な曲がサンプリングされているのもあり、色々な楽曲を楽しめるアルバムではあるので、聴いてみると自分の好みにあった曲が見つかるかもしれません。
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