『Parachutes』-Coldplayのレビュー及び感想
全体的にシンプルなギターロックに仕上がっているアルバムだと思います。時々感じられるメランコリックなギターのアルペジオもありながら、同時に激情を感じさせる、かき鳴らすようなギターもあります。
初期のRadioheadからの影響を強く感じさせるアルバムで、なんとなく『Pablo Honey』と『The Bends』の中間辺りに位置しそうな雰囲気を個人的に感じます。『The Bends』よりかは大人しいサウンドだとは思います。インディーロック色が強いですね。
しかし、このアルバムが出たのは2000年なので、Radioheadはロックを……今回はColdplayの話なので割愛しますが。
さて、何曲か一言ずつ感想をいれていきましょう。まずは一曲目の「Don’t Panic」
アコギを基調とした曲なんですが、ボーカルのクリス・マーティンの切ないファルセットもあいまって、メランコリックな曲に仕上がっています。奥行きのあるギターサウンドがいいですね。
二曲目の「Shiever」は直球なロックサウンドの曲。このサビで同じ言葉で短いメロディを歌い上げるのも、Radioheadからの影響を感じられる。やっぱり、ファルセットは切なさを曲に足すんだなというのを実感する曲。
個人的に好きだけどあまり語られている印象のない三曲目の「Spies」
タムを基調としたドラムパターンと、シンプルなベースラインが好き。トレモロのかかったギターサウンドも何処かサイケデリック。やっぱりアルペジオがメランコリック。実はアルバムで一番好きな曲。ちょっとアウトロが長い感じがしますが。
そして、五曲目は名曲「Yellow」
ただひたすらに真っすぐなギターロックですね。小細工なしの直球なサウンドがガツンと心に響きます。もはやシューゲイザーと言ってもいいんじゃないかという具合にかき鳴らされるギターがいいですよね。
六曲目の「Trouble」も名曲。何回も繰り返されるピアノのメロディが印象的ですね。歌詞も「私ははめられただけで悪くないんだ」って感じで印象に残ります。ボーカルもずっとファルセット成分が多い歌い方で、やっぱり悲しくなるような感じですね。
…………
シンプルで切ないギターロックで素晴らしいアルバムだと思います。ただ、ずっと同じような雰囲気で進むので、最後の方はちょっと飽きてしまいそうになりますが、名盤ですね。
この頃の位雰囲気からどのように今のColdplayへと変わっていくのかを、順番に聴きながら感じていこうと思います。
是非、聴いてみてください。
一番好きな曲:③Spies
オススメな曲:⑤Yellow,⑥Trouble
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