久し振りのコード進行に関する記事です。新譜を追いかけるのに夢中で全然できていませんでした。
今回見ていくのはこの曲↓
日本人で知らない人はいないんじゃないかというくらいの有名曲、『アンパンマンのマーチ』です。
私、よくピアノ演奏動画をよく見るんですが、そのときにたまたま見たアンパンマンのマーチのピアノカバー動画の譜面が不思議な感じだったので今回取り上げた次第です。
不思議に思ったのはサビの部分なので、サビのコード進行だけ抜き出してみました。因みにキーはA♭です。
A♭(Ⅰ)→D♭(Ⅳ)→B♭7/D(Ⅱ/Ⅳ♭)→E♭(Ⅴ)
特徴的なのは三番目のコードですね。B♭m7となるべき所が違うコードになっています。B♭7/Dの構成音は(シ♭,レ,ファ,ラ♭)であり、レがスケール外の音で、しかもルート音になっています。
ではこのB♭7/Dはどういう位置づけのコードなのかというと、セカンダリードミナントコードですね。
すなわち、次のコードであるE♭をトニックコード(Ⅰ)と見たときの(Ⅴ)にあたるコードというわけです。E♭メジャースケールのダイアトニックコードを見て貰えばわかると思います。これによって次のコードへ向かう推進力が強くなるんですね。
また、レをルート音にすることによって、低音がレ♭→レ→ミ♭と一音ずつ滑らかに音が上がっていくようになっています。技を感じますね~
この曲はサビの中でこの進行を繰り返しているんですが、繰り返すコード進行の中にマイナーコードが一つもないことってあまりないような気がします。もしかしたら、この曲の明るさはマイナーコードを使わないことによって生み出されているのかもしれません。
自作曲で使ってみるのもいいかもしれませんね。
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