追記:加筆修正
『Another Story』-Janne Da Arcのレビュー感想
なにか書くことに困っているときに書き進めている1stから聴いてみるJanne Da Arc編も4回目です。四枚目のアルバムは『Another Story』です。メジャーデビュー後、初のコンセプトアルバムとなってます(インディーズ時代の『Dearly』も一応コンセプトアルバムらしい)。
しかし、シングル曲を何枚か出した後にアルバムを出すことが日本だと多くて、その形式だとコンセプトアルバムを作ろうとするとどうしても後付けになるような気がするんですが、一応、最初の方にコンセプトを決めておいてからシングル曲を出しているんですかね? yasuさんはソロプロジェクトのAcid Black Cherryで出したオリジナルアルバムは全てコンセプトアルバムだったはずなので、そういったのが得意な方なのかもしれません。
ただ、歌詞からはコンセプト的なものは感じ取れるんですが、楽曲自体は結構バラバラでコンセプト的なものはあまり感じられないかなという印象です。
この辺りの曲は結構雰囲気があって好きですし、コンセプトに沿った曲のような気がします(rasenは確かドラクエ的な歌詞だった気がするけど)。Janne Da Arcの良い所はやっぱり複数の音色を一曲中で操るキーボードだと思っているんですが、いかんなくそれが発揮されていると思います。
が、
こういったコンセプトから離れてね?と思うような曲もあります。それはそれでいいんですが、これらのポップ曲が軒並みこのアルバムでは作り切れていないような気がするんですよね。シングル曲はいいんですが、アルバム収録曲でそれをより感じます。曲があまりよくないかなという印象を私は抱いてしまいます(まあ、8曲目の「What`s up!」とか今聴くと泣きそうになっちゃうんですけど)。
この辺りのシングル曲はポップで聴きやすいですし、クオリティが高いなと思うんですけどね。ただ、どうしてShining Rayが最後の曲なのか。普通に15曲目のRainyを最後に持ってこればいいのに……どうしてシングル曲は絶対に最後にするんでしょうね?
と、あまりポップな曲が作り慣れてないかなと思うんですが、クオリティが高い曲が収録されていないというわけではありません。
その中で最も輝いているのはやっぱりこの曲。
ヴァンパイアですよね。ライブ中に女性や男性にヴァンパイアしてる映像が結構な人に知られているのはびっくりしました。こういったロックながら雰囲気のある曲が作れるのはやはりあっぱれといった感じです。
という感じで、言い方を変えればバラエティ豊かなアルバムということもできるんですが、別の言い方をすると纏まりがないアルバムとも言えそうな感じですね。コンセプトアルバムとして見れば致命的なんですが、逆にそう見なければ普通に楽しめるアルバムではあると思います。
私は好きな曲はあるけど、全然好きじゃない曲もあるアルバムって印象のアルバムですね。
クオリティが高い素敵な曲もあるので、是非、聴いてみてください。
一番好きな曲:ヴァンパイア
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