「The Winter Ray」-Natural Snow Buildings
今回はNatural Snow Buildingsのアルバム「The Winter Ray」の感想及びレビュー記事を書いていこうと思います。
ずっと前から気になっていたアーティストなんですが、Spotifyにこのアルバムがないんですよね。Youtubeにあがっている音源も非公式なものですし、仕方ないから買うか借りるかするかと思ったんですが……
Self-released, less than 15 copies. First run was given free for those who had been in contact with the band during the period winter 2004/2005. This first run has blue art paper cover. Last copies has different artwork with a thunder logo and were probably given to some contacts of the band during 2006/2007 period. All copies has a booklet.
https://www.discogs.com/ja/release/1506700-Natural-Snow-Buildings-The-Winter-Ray
翻訳すると“セルフ・リリース、15枚以下。初回盤は2004/2005年冬にバンドとコンタクトのあった人に無料で配布された。初回盤は青いアート紙のジャケット。2006/2007年にバンドとコンタクトのあった人に配られたと思われる。ブックレット付き。”
15枚以下しかリリースされていない……ということで入手しようにもできないということで、仕方なく今回は非公式のYoutube動画で聴くことにしました(公式じゃない音源で聴くのはよくないと思うんですけどね)。というか、これだけ枚数が少ないのに結構な人に聴かれているのは凄いなというか、どうやって広まったんだと不思議に思います(RYMだと1500人くらいがこのアルバムのRatingしてる)。
で、聴いてみた感想なんですが、タイトルにあるWinterという名の通り、何処か寒さを感じるような音楽だなと思いました。
基本的にアンビエント的なゆったりとしたサウンドが続きます。時々クリーンなギターのアルペジオだとか、ストリングスだとか、若干ポストロックっぽさを感じさせる部分もあります。ドローンっぽさはあまりなかったですね。ただ、音が持続するという点でドローンなんでしょうね。
ですが、全体的にあまり大きな動きはなく、まるで無風の水面のような音像がそこには広がっています。聴いていてうっとりするというか、頭の中が真っ白になってしまいそうです。
しかし、いきなりフィールドレコーディングの街の喧騒が入ったり、ノイズサウンドが入ったり、語りが入ったり、アンビエントだと思ったら突然歌いだしたりと、かなり掴みどころがありません。
正直かなり難しい音楽だなと思いましたが、ふとした瞬間に訪れる美しい音がよかったですね。
ただ、約2時間30分は長すぎる。もっと動きがあれば多少はいいんですけど、動きを求めるような音楽性でもないですし、難しいですね。
とにかく美しい作品だと思いましたね。