「The Book」-YOASOBIのレビュー及び感想
今回聴いていったのはYOASOBIの1stアルバムである「The Book」です。
登場から現在に至るまでずっと高い人気を維持しているユニットだと思っていますが、同時に様々な論争の火種にもなっている印象もあります。
この記事を執筆時だと「Coldplayの日本公演スペシャルゲスト決定」や、「アイドルのラップがどうのこうの」といった話題をよくTwitterで見かけましたね。
このアルバムが出た当時は「打ち込みで音が薄っぺらい」だとか、「シングル化された曲ばかり収録されててアルバムと呼べるのか?」みたいなことを言われていたりしていた記憶があります(うろ覚えですけど)。
個人的に打ち込みは全然いいんですけど、生演奏できる楽器はできるだけ生の音がいいな~派の人間でして、なのでリリースカットピアノのサウンドが全然好きじゃないんですよね。普通のピアノだったらもっと綺麗になるんじゃないかと思ったり。ただ、こうした音がYOASOBIの個性でもあると思うので、難しい所です。
この頃の楽曲は複雑な転調等を織り交ぜながらもかなりポップで、楽曲自体も真っすぐな感じなので凄く聴きやすくて好きです。夜に駆けるのラスサビの前の下がる転調だとかはかなり珍しかったと思うんですが、かなりはまっていていいと思いますね。ボカロっぽいんだけど、聴いてみるとちょっと違う、そんな独特な音楽性を築き上げているように思います。
私は夜に駆ける以外だと群青やあの夢をなぞって等が好きですね。
このアルバムに収録されている楽曲はどれもクオリティが高いですね~。
YOASOBIはユニットのプロジェクト上、どの楽曲にも原作みたいなものがついている印象です。その原作に沿った歌詞や楽曲を作るのが凄く上手いと思うので、コンセプトアルバム的なのをちょっと聞いてみたいなという興味があったり。このアルバムも30分とかなり短めですし、次のアルバムも殆どがシングル曲なので、逆にそういったものを作るYOASOBIを見てみたいという私がいます。
だけど、活動方針的にそういうのは難しいんだろうな~と思ったり。現在のやり方で十二分に成功してるし、コンセプトアルバム的なものを求めている人はそんなにいないだろうし。けど、一本の映画的な映像に沿って楽曲を作っていくみたいな、壮大なアルバムをちょっと期待しちゃったり。
とにかく、万人に勧めやすい、ポップなアルバムだと思いましたね。
是非、聴いてみてください。