追記:加筆修正
『Let’s Start Here.』-Lil Yachtyのレビュー及び感想
今回聴いていくのはLil Yachtyの『Let’s Start Here.』です。今年の最初の方に今までラップをしていたのに当然サイケデリックな作品を出して周囲を驚かせた作品ですね。というか、ラッパーにLilが多すぎ問題。誰が誰なのかわからなくなるときがあります。
リル・ヨッティ(英: Lil Yachty、本名: Miles Parks McCollum、1997年8月23日 – )は、アメリカ合衆国ジョージア州アトランタ出身のラッパー、歌手、ソングライター、ヒップホップミュージシャン。なお便宜上「ヨッティ」の表記が一般化しているが、実際の英語の発音はカタカナでは形容し難い音韻となっている[1][2]。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%A8%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3
あと、アルバムジャケットがちょっと怖いですね。笑顔なんですけど、何処か歪んでいるというか。中身もこんな感じで歪んでるんですかね? 楽しみです。
それでは聴いていきましょう♪
全曲感想
※赤太字は一番好きな曲、赤字は好きな曲です。
①the BLACK seminole.
冒頭のシンセ音から結構サイケデリックな雰囲気がただよっています。加工されたボーカルがこれまた楽曲にあってますね。ちょっと懐かしい感じのギターソロも哀愁が漂っていていいですね。最後の方に女性ボーカルが入り、ピアノだけになるのが切なくていいです。
②the ride-
細い加工された声がいいですね。ラップっぽいパートもあったりして、ヒップホップ味もあります。
③running out of time
スラップを交えたベースがいいですね。クリーンなギターもいいです。
④pRETTy
ソウル味がある曲ですね。これもサイケデリックロックに分類されるのかなと思ったらサイケデリックソウルも存在することに気づきました。それは聴いたことなくて新鮮でしたね。
⑤:(failure(:
穏やかな曲調の曲。ギターやピアノの音が美しいです。何処か終わりを迎えたような切なさがいい。
⑥THE zone~
前曲からの流れが美しいですね。少し前を向いているような明るい感じがいい。
⑦WE SAW THE SUN!
これもちょっと希望が垣間見えるような楽曲。浮き上がっていくようなシンセ音がいいですね。
⑧drive ME crazy!
ストリングスが入り、快活な感じがいいですね。女性ボーカルがあってます。合唱パートもあったりして、ちょっと懐かしさも感じます。ブルーな雰囲気がこれまた胸に沁みますね。
⑨IVE OFFICIALLY LOST ViSiON!!!!
古い映画で聴けそうな音から始まる曲。曲名からもそれを意識しているのかな。どんどん切り替わっていく展開が飽きさせませんね。
⑩sAy sOMETHINg
柔らかいシンセの音に乗る加工されたボーカルがいいですね。say something~の部分が切なくていいです。
⑪paint THE sky
分厚いサイケ的なシンセ音の上にのるボーカルがいいですね。ドラムが入ってくるところで少し鳥肌が立ちました。
⑫sHouLd i B?
アルバムの中だと珍しいアップテンポな楽曲。分厚いシンセリードがいいです。
⑬The Alchemist.
ドラムに乗る勢いのあるボーカルがいいですね。そこからの女性ボーカルがまたしっとりとしていて素敵。吸い込まれていくような最後のシンセ音がいい。
⑭REACH THE SUNSHINE.
アコギの音と気だるげなコーラスが何処かサイケデリックに聴こえます。途中からの壮大なシンセと笑い声が入るのが魔王城とかに合いそうな気がします。最後は穏やかな感じなんですが、混ざってるボーカルが不穏な感じ。飲み込まれそうな感じがたまりませんね。
総評
思っていた以上に良い楽曲が揃っていたアルバムでしたね。
正直、前評判を見るに、ラッパーがいきなりサイケデリックロックをやったという物珍しさ故に評価されたのであって、楽曲自体はそれほどなんだろうなと漠然と思っていました。ですが、実際に聴いてみて、その楽曲が滅茶苦茶よくて驚きました。本当に愚かな私です。脱帽。
そこまでサイケデリック色が強いなとは思わなかったんですが、普通にソウルやロックの楽曲としての強度が高く、とてもクオリティが高いです。
加工されたボーカルについては賛否両論なんですかね。なんか、曲からボーカルが浮いて聴こえるときがたまにあって、そこは残念だなと思いました。ですが、これが上手くかみ合っているところもあって、そこについてはものすごく切なくていいんですよね。時々入るメロウな女性ボーカルも丁度いいところに挿入されていくので、曲にメリハリが出ていていいです。
曲同士が繋がっている感じなのもアルバムをより強固なものにしていると感じました。
アルバムのタイトルは『Let’s Start Here.』です。ここから始めよう的な意味合いだと思うのですが、これからもこんな感じの路線で行くんでしょうか。だとしたら楽しみですね。これからも追っていきたいなと思いました。
是非、聴いてみてください。