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【レビュー】『Aşk』-Altın Gün Anatolian Rockというトルコのサイケデリックロック【感想】

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アルバム感想
この記事は約7分で読めます。

追記:加筆修正

 

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『Aşk』-Altın Günのレビュー及び感想

 今回聴いていくのはAltın Günというアーティストの新アルバム『Aşk』です。どんなアーティストなのかというと、

Altın Günは、オランダのアムステルダムに拠点を置くプロジェクトで、2016年にJasper Verhulstによって設立されました。トルコの民俗音楽、サイケデリア、ファンク、ロックをミックスしています。2019年には、アルバム「Gece」でグラミー賞の「最優秀ワールドミュージックアルバム」部門にノミネートされました12

1. discogs.com2. en.wikipedia.org

 例の如くBingAIに投げたらこういった回答が返ってきました(本当に便利です)。トルコの民族音楽をミックスとあるのに、オランダに拠点を置いているんですね。

 それで、どうして私が今回Altın Günのアルバムを聴こうと思ったかというと、Anatolian Rockという聴いたことのないジャンルで括られていたからですね。

アナトリアン・ロック、および、アナトリア・ロック、トルコ語ではアナドル・ロック(トルコ語: Anadolu rock)、またはトルコのサイケデリック・ロックとして知られる、トルコの民族音楽とロックの融合である。 1960 年代半ば、トルコでロック・グループが人気を博した直後に登場した。このジャンルの最も有名なメンバーには、モーラル(Moğollar)、カータラン・エクスプレス(Kurtalan Ekspres)、3ハレル(3 Hürel)などのバンドとともに、バルシュ・マンチョ、セム・カラカ、エルシン・コライ、セルダ・バグカン、フィクレット・クズロックなどのトルコのミュージシャンが含まれる。

日本人の耳には、どこか演歌の様に聴こえてくる、哀愁を帯びた曲調に特徴がある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF

 トルコのサイケデリックロックと言われても、トルコの音楽がわからないので想像ができませんね。今回聴いてみて、どんな音楽なのか知れたらなと思います。

 それでは聴いていきましょう♪

 

全曲感想

赤太字は一番好きな曲、赤字は好きな曲です。

①Badi Sabah Olmadan
 ノレル感じの民族音楽的な楽曲。低音コーラスがいいです。全体的にリバーブがかかったサウンドがサイケでいいです。

②Su Sızıyor
 女性ボーカル。コンガ的な打楽器の音がこれまた良い味付け。繰り返されるギターのリフが病みつきになります。シンセの音もちょっと宇宙的なサウンドで曲に広がりを与えているように思います。

③Leylim Ley
 冒頭のトレモロがかかったようなボーカルが癖になります。TOTOのafrica的なフレーズの間に割り込むようなリフが癖になります。

④Dere Geliyor
 音数が少なめの楽曲。淡々としたベースの上に乗るギターとシンセの音色がこれまた素晴らしい。変則的なリズムも相まって酔いそうになりますね。後半で盛り上がる展開も素晴らしい。

⑤Çıt Çıt Çedene
 これまたシンセ音が耳から離れない感じ。

⑥Rakıya Su Katamam
 太いベースがたまらないですね。神秘的な雰囲気さえ感じられる男女のハモリが心地よいです。急かすようなビートもいい。

⑦Canım Oy
 これもリズムが一筋縄ではいかない感じの曲。聴いていると頭がこんがらがりそうになります。

⑧Kalk Gidelim
 ヘンテコなギターフレーズがなんだか面白い曲。聴いていて思っていたんですが、何処か演歌っぽさも仄かに感じるのは私だけですかね。

⑨Güzelliğin On Para Etmez
 右チャンネルで展開される美しいアコギのアルペジオと左のチャンネルで広がっていくリバーブたっぷりのギター、そして追加されていく音……かなりサイケでいいです。

⑩Doktor Civanım
 最後に来てちょっと気色が違う感じの曲なんですが、これはこれでいいですね。後半がかなりサイケ。サイケ度合いで言ったらこのアルバムで一番かもしれません。

 

総評

 サイケデリックロックらしいギターやシンセ音がいいんですが、これに民族楽器が加わることによってさらにサイケ色が強くなり、異国風な変わった雰囲気が形成されるようになっていて素晴らしいですね。民族音楽的な打楽器も加わることによってリズムも複雑になっていて、他のジャンルでは感じられない音楽体験ができる作品だと思います。

 あと、Anatolian Rockの説明で演歌っぽいとあるんですが、これが本当に演歌っぽくて笑いました。歌い方とかは違うんですが、哀愁漂う雰囲気がまさにそれだと思いましたね。最近の人は演歌を聴いてないからどうかはわかりませんが、意外と日本人には聴きやすいアルバムなのかも?

 個人的に一番好きなのは9曲目のGüzelliğin On Para Etmezですね。右左のチャンネルで音が分離しているような感じがいいです。最初から最後までいい曲が揃っているので聴いていて飽きませんでしたね。40分とコンパクトに纏まっているのもいいです。

 仮に点数をつけるとしたら85点/100点です。他のAnatolian Rockも聴いてみたいと思いましたね。

 是非、聴いてみてください。