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【レビュー】『After the Magic』- Parannoul 【感想】

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アルバム感想
この記事は約7分で読めます。
Parannoulの「After the Magic」をApple Musicで
アルバム・2023年・10曲

 

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『After the Magic』-Parannoulのレビュー及び感想

 今回聴いていくのはParannoul『After The Magic』です。今年の一月に発表されてすぐに聴いたんですが、その頃はまだこのブログをやっていなかったので感想記事を書くのが遅れました。

Parannoul(パラノール/パランノール、: 파란노을)は、韓国ミュージシャンlaststarMydreamfever名義での活動も行っている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/Parannoul

 前作の青空に煙が昇っているアルバムジャケットが有名なのではないかと思います↓

 前作にあたる『To See the Next Part of the Dream』は一曲目の아름다운 세상 (Beautiful World)は好きだったんですけど、それ以降の曲はあまり好きになれなかったんですよね。

 本作は好きになれるのかどうか。

 それでは聴いていきましょう♪

 

全曲感想

赤太字は一番好きな曲、赤字は好きな曲です。

①북극성 (Polaris)
 クリーンなアコギとクリーンギターのストロークが主体となった曲ですね。それだけでも綺麗なのですが、ストリングスが加わることでさらに華やかになっています。途中から高揚感のある電子音とギターが混じったシューゲイザー的なサウンドに切り替わるんですが、この盛り上がりが凄まじいです。

②불면증 (Insomnia)
 アルバムが出る前に出ていた曲ですね。ピアノのリフレインが美しく印象に残ります。ギターよりも電子音が目立っていて、ドラムもドラムンベース的に疾走感のあるフレーズを叩いて勢いがあります。この曲も後半にかけての盛り上がりが凄いです。

③도착 (Arrival)
 冒頭の結構のれる感じのリズムがいいですね。そして、一端静かまりかえったところからのギターが滅茶苦茶にかっこいいです。かなりロックしています。7分とちょっと長めの曲ですが、ずっとどこまで行くんだというぐらいにどんどん盛り上がっていくので飽きません。

④우리는 밤이 되면 빛난다 (We Shine at Night)
 この曲も先行で出ていましたね。美しいアルペジオが耳に残る曲です。サビのメロディが何処か切なくていいですね。静かなパートのストリングスがこれまた昔を思い出させるような感じで切なくなります。

⑤Parade
 ピアノのリフが美しいですね。ストリングス主体の静かなパートからギターが流れ込んでくるのがいい。静まるパートでもアコギや鉄琴的な音が入って綺麗です。合唱的なボーカルが重なる部分も素敵。花火や群衆の声が入るのもエモいです。

⑥스케치북 (Sketchbook)
 蝉の声と柔らかなプラック的な音に乗る加工されたボーカルが癖になります。自然と科学が交わっているのが面白い。聴いていると夜の遊園地が思い浮かんできます。

⑦Imagination
 結構シンプルなロック曲。けど、やはり後半の盛り上がりは凄く、途中から電子音も入ってきます。

⑧Sound Inside Me, Waves Inside You
 透き通るようなアコギの音が素晴らしいです。ベースの高音を主体としたフレーズも耳に残ります。ストリングスパートも電子音とのハーモニーにうっとりとしてしまいます。

⑨개화 (Blossom)
 ドラムのフレーズが印象に残りますね。変わったリズムが楽曲をより強固にしています。

⑩After The Magic
 最後はアルバムタイトルの曲。ハープ的な音が美しいですね。静かな所から段々浮上していくような感じがいい。ただただ綺麗な曲です。静かに終わっていくのも最後らしくていいです。

 

総評

 耳になだれこんでくる美しい音にうっとりとしてしまうアルバムだと思いました。

 前作にあったエモやシューゲイザーといった要素は若干弱くなりましたが、その代わりに入ってきた電子音やストリングスが楽曲を華やかに彩っていて、どの曲も聴きやすくポップに仕上がっています。どんどんと展開していく曲構成も素晴らしく、段々と盛り上がっていくので聴いていて飽きなかったですね。

 また、前作よりも打ち込み臭さが少し弱まったような気がします。前作よりもギターが目立たず、電子音やストリングスが目立っているからなのかもしれませんが、そこも私としては前作よりも今作の方があっている理由の一つな気がします。

 シューゲイザーちっくな高揚感のあるサウンドがただただ美しく、聴いていて耳が幸せでしたね。1時間近い尺ですが、その長さを感じさせないアルバムでした。

 是非、聴いてみてください。