「WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?」-Billie Eilishのレビュー及び感想
もうすぐで新譜が出るということで、Billie Eilishの過去作を再聴。
私が彼女を知ったのは多くの人と同じく、bad guyという曲からでした。
その頃は洋楽をあまり聴いていない時代だったんですが、この曲がポップソングとして扱われていることに驚きました。音数の少なさや、ダークでヘヴィなベースラインだとか、全体を包む雰囲気だとか、この曲が売れている時点で邦楽と洋楽は本当に別物なんだなという感想を抱いたのを覚えています。
よく「洋楽に比べると邦楽は~」なんて語っているのを見かけますが、そもそも受ける音楽というのが全く違うんだなと。そりゃ、別方向に音楽も進化していくわなと思ったり。
日本人の中には彼女にそんなbad guyのイメージしかない人も多そうですが、アルバムを聴いてみるとその印象も変わるような気がします。
全体的にやはり音数の少ない、狭い空間に闇を敷き詰めたようなダークな雰囲気が漂っているんですが、意外とスローテンポな楽曲が多い。
「腹から声出せ」と揶揄されることもあるボーカルスタイルの彼女ですが、この繊細な声がこのゆったりとした楽曲にあっていると私は思います。
when the party’s overの折り重なっていくようなボーカルや、i love youの語り掛けるような優しげな声も素晴らしい。
ただ、それらとは真逆ともいえるbury a friendな刺激的で攻撃的なエレクトロ楽曲もあり、ダークなのはどの楽曲に共通していても、同じ楽曲には聴こえない。
ポップさを保ちながらも、何処かひねくれた部分というか棘を忍ばせているような感じ。そして、その棘を隠そうとしていないような感じがたまらないですね。
この感じは若干次作では抑えめになったんですが、またこういった作品が出ることはあるんだろうか。
なんにせよ、次作が楽しみですね。
一番好きな楽曲:i love you
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