『A Rush Of Blood To Head』-Coldplayのレビュー及び感想
2ndアルバムにあたるこの『A Rush Of Blood To Head』が1stアルバムと比べてかわったのは、「ギターよりもピアノが目立つようになった」という点だと私は思います。1stにあったファルセット由来の切なさはそのままに、ピアノやストリングスが前に出ることによって、より煌びやかに装飾された曲が増えたように思います。
一曲目の『Politick』はドラムが印象的な曲なんですが、ピアノ伴奏が主体になっていて、ストリングスで音に厚みが出てますね。しかし、後半のパートの「Love Over~」の部分は切なくて、1stの暗い雰囲気を感じられます。
四曲目の「The Scientist」は誰でも知っているような大有名曲。シンプルなピアノ伴奏による曲で、1stとは別種のシンプルさがありますね。アウトロのギターメロディがどうしてか癖になりますね。2番からバンド演奏が入る構成も飽きさせません。
そして、五曲目の「Clocks」も名曲ですね。早いテンポのピアノのアルペジオがシンプルなんですけど、聴いているだけで涙腺が緩みそうになります。何気にベースラインも素敵。この曲が一番、1stからの変化を象徴しているような曲のように思えます。
といった感じでピアノが前に出ている曲が多いんですが、だからといって1stの頃にあった真っすぐなギターが失われたわけではありません。
2曲目の「In My Place」はポップなギターロック曲となっています。素朴な感じがたまりませんね。ギターのリフもシンプルなんですが印象に残ります。
三曲目の「God Put a Smile upon Your Face」はアコギ主体の曲ですね。アコギとエレキギターの絡まりがいいですね。ドラムパターンも癖になります。
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1stの頃にあった素朴で真っすぐな雰囲気も残しながら、ピアノやストリングスといった装飾を増やしたり前面に出すことによってポップ味が増したアルバムだと思いました。
名曲ばかりのアルバムなんですが、それらがアルバムの前半に殆ど位置していて、後半の曲はちょっとイマイチかなというのが個人的な感想ですね(上で紹介した曲全部前半の曲だし)。
1stの暗さがあまり好きになれなかった人はこっちのアルバムなら好きになれるんじゃないでしょうか。
よかったら是非聴いてみてください。
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