「Illinois」-Sufjan Stevensのレビュー及び感想
Sufjan Stevensの新作が出るので彼の代表作を再聴。
先行曲の「So You Are Tired」や「Will Anybody Ever Love Me?」を聴いた感じ、静かなIndie Folkの『Carrie & Lowel』より、Chamber Folkな「Illinois」に近い作品になるかなと思ってもう一回聴いてみたわけなんですが、いい意味で凄く印象が変わりましたね。
個人的に音数が少なかったり、逆にアヴァンギャルドに振ったフォークが好きでして、その両方にも当てはまらない感じの本作を最初聴いたときはあまり好きにはなれていなかったんですよね。
それでも「いい作品だ」とは思っていたんですけど、もう一回聴いたらいいを飛び越えて「素晴らしいし大好きな作品だ」と思えました。
Indieっぽさを仄かに残しながらも、クラシカルな楽器の重厚でありながら柔らかいサウンドが、聴いていてとても心地いいんですよね。
このアルバムはChicagoをテーマにした作品らしくて、私はそこに行った経験はないんですけど、今までに自分が見てきた景色にふと一致する瞬間がある気がして、何処か懐かしさが込み上げてきます。
曲数も多くて、収録時間も長いんですけど、それを感じさせないクオリティの楽器がずっと並んでいて、何処から聴いても美しい音が聴けちゃいます。
車などで旅をしながらこのアルバムを流したら清々しい気持ちになれそうな気がしました。
素晴らしい作品で、欠点がなかなか見つからない作品だと思いました。
いや、ちょっと曲名が長すぎて覚えにくいのはちょっと……あとアルバムジャケットが……
とにかく、ぜひ、聴いてみてください。
一番好きな楽曲:Out of Egypt, Into the Great Laugh of Mankind, and I Shake the Dirt from My Sandals As I Run