『The Great Escape』-Larry June & The Alchemistのレビュー及び感想
今回聴いていったのはLarry June & The Alchemistの新アルバムである『The Great Escape』です。
Larry Juneとは、サンフランシスコ出身のアメリカのラッパーです1。彼は、Orange PrintやSpaceships on the Bladeなどのアルバムや、Cousin StizzやPost Maloneなどのミュージシャンとのツアーで知られています23。彼は現在、独立したアーティストであり、以前はWarner Recordsと契約していました1。彼はまた、ライフスタイルブランドThe FreeMindedのオーナーでもあります4。
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Larry Juneというサンフランシスコのラッパーと、
The Alchemistというプロデューサーは、Alan Daniel Mamanという本名を持つアメリカのレコードプロデューサー、DJ、ラッパー、ソングライターです1。彼は1991年にThe Whooliganzというヒップホップデュオで音楽キャリアを始めました1。その後、Cypress HillやMobb Deepなどの有名なヒップホップグループと仕事をしました1。彼は2021年には8つのプロジェクトをリリースし、Complex誌から2021年の最優秀ヒップホッププロデューサーに選ばれました2。彼はカリフォルニア州ビバリーヒルズ出身で、父親はイスラエル人です34。
1. en.wikipedia.org2. complex.com3. es.wikipedia.org4. religion.fandom.com
The Alchemistというプロデューサーとのタッグによる作品らしいです。最初見たときはラッパーとラッパーかと思っていたんですが違いましたね。こうした形式のタッグは有名どころだとMacklemore & Ryan Lewisですかね。
どちらも知らない方だったんですが、The Alchemistさんの説明にでてきたMobb Deepは知ってます。1995年に出た『The Infamous』だけは聴いたことあって、素晴らしい作品だと思いましたね。ただ、The AlchemistさんがMobb Deepのプロデューサーになっているのは1999年の『Murda Muzik』からっぽいので、彼の参加した作品は残念ながら聴いたことないですね。
それで実際に今回の『The Great Escape』を聴いてみたんですが、その1995年だとか1999年だとかの昔のヒップホップを思い出せるような作品になっていると思いました。
1曲目のTurkish Cottonから懐かしさを覚えるような音が聴こえています。最近は打ち込みのドラムに808の太いベースが重なる力強いビートが主体となっているヒップホップ曲が多いので、逆に新鮮に感じられましたね。
殆どの楽曲を支えているのが生のドラムとベースで、それほどビート感は強くなく、ラップも話しかけるようなフロウで踊れるような感じではないんですが、結構浮遊感のある曲が多い気がします。
サンプルにかけられている強いエコーやエフェクトが作り出す幻想的な雰囲気がより一層、それを助長させているような気がします。なので、聴いていて癒されましたね。
個人的にそれを一番強く感じたのは2曲目の89 Earthquakeですかね。強いエフェクトがかかったきらきらしたピアノが素晴らしいです。最後にさざ波の音が入るのも、よりヒーリング効果を強めているような気がします。
また、5曲目のSummer Reign。
ヒップホップって同じトラックを何度も繰り返していくのが特徴の音楽で、ドラムがシンプルなパターンを繰り返していることが多いと思っているのですが、この曲はドラムがタム回しをしていたりしてちょっと変わっているなと思いましたね。音と音との隙間を縫っていくような感じがたまりません。
聴いていてMF DOOMのOne Beerをなんとなく思い出しました。
聴いていてとてもリラックスして聴くことができる作品だと思いましたね。
是非、聴いてみてください。