『弐』- 優里のレビュー及び感想
今回聴いていくのは優里さんの2ndアルバムである『弐』です。滅茶苦茶シンプルなタイトルですね。
優里さんと言えばドライフラワーで一躍有名になった方ですよね(少なくとも私はそれで知りました)。
私はドライフラワーはあまり刺さらなかったんですが、ベテルギウスは聴いて凄く良い曲だと思いましたね。
今回のアルバムに刺さるような曲はあるのか楽しみですね。
それでは聴いていきましょう♪
全曲感想
※赤太字は一番好きな曲、赤字は好きな曲です。
①ビリミリオン
パラパラ漫画的なMVが話題になっていた曲。途中から3拍子に変わる構成が面白いんですが、ちょっと唐突感が否めない。歌詞もストーリ仕立てになっていていいですね。
②クリスマスイブ
これもMVがある曲ですね。ピアノから穏やかに始まり、二番で音が一気に増える優里さんのイメージそのままの楽曲。サビのメロディの跳躍も彼の十八番と言っていいほど定番のフレーズですね。
③恋人じゃなくなった日
これもピアノからゆっくりと始まっていく曲。これもシンプルなバラード曲ですね。
④アストロノーツ
これも物語形式の歌詞の曲。宇宙飛行士を目指すストーリーですかね。間奏のギターがいいですね。二番からの動き回るベースラインもクールです。ソロパートみたいなのがあるのが意外性がありますね。聴いていて驚きました。
⑤アダムとイブ
歌詞の全部誰かのせいにしてしまう的な歌詞に共感してしまいましたね。所々聴き手を裏切ってくるような展開を入れているのがいいですね。
⑥ヒーローの居ない街
これまでとちょっとだけ毛色が違う感じの曲。シンセ音やブラスが目立ってるからですかね。
⑦ライラ
ちょっとダークな雰囲気のある曲。スラップベースがクールですね。歌い方も曲に合わせてる感じでいいです。
⑧ガリレオは恋をする
ピアノがいいですね~。だけど、サビの一部がなにかに似てる気がする。なんの曲か思い出せませんが。
⑨おにごっこ
ギターとピアノによる穏やかな雰囲気がいいです。幼い頃を思い出させるような感じがたまりません。
⑩うぉ
お、ギターが滅茶苦茶かっこいいですね。こういう曲を待っていたんですよね~。キメがクールですね。
⑪フロントライン feat BAK&YO_CO
邦楽って洋楽に比べるとフィーチャリングが少ないイメージがあるので嬉しいですね。フィーチャリングだからなのか、楽曲の雰囲気も他の曲と違います。クリーンなギターのアルペジオが美しいですね。アウトロが感動的でいいですね。
⑫タイムマシン
シンセ音やピッチカート的な音が入っていていいですね。
⑬告白直前酸欠状態
ちょっと懐かしい感じのイントロが印象に残りますね。勢いのあるロックソングでいいですね。曲名通り酸欠になりそうな疾走感があります。
⑭メリーゴーランド
3拍子の曲。冒頭のピアノが美しいですね。最後の曲にふさわしい、感動的な楽曲ですね。
総評
洗練された良質なポップソングが揃ったアルバムだと思いましたね。
どの曲もJ PopやJ Rockのいいとこどりをしたような感じで、かなり聴きやすいポップソングに仕上がっていると思います。一番は音数を少なくして、二番から音数やリズムを加えたりして盛り上げて、最後は余韻を残して終わるという教科書通りな楽曲展開で、すんなりと聴くことができましたね。
ただ、流石に同じような構成の曲が多すぎるとは思います。アルバムを通して聴くとかなり飽きる。一応、ビリミリオンみたいな変化のある楽曲もあるんですけどね。
しかし、これはアルバムを通して聴くことを優里さんは想定していないような気がします。アルバムタイトルが『弐』ですし、アルバムという形式をそこまで重視していないような感じですよね。
私はできればアルバムの最初の曲から最後の曲までを順番に聴きたい派でして、プレイリストみたいな感じのアルバムをそこまで好きになれない面倒な類の人間なんですが、このアルバムに関しては逆にそれがいいような気がします。
それは一曲の中で物語を完結させているからなんでしょうね。一曲目のビリミリオンや四曲目のアストロノーツ等、かなりストーリー性が強い歌詞になっていまして、その曲を聴くだけで満足できちゃうんですよね。
一つの作品としてではなく、いくつもの物語を歌ったものの詰め合わせといった感じなので、自分が好きになった曲を聴くというのがベストなアルバムなのかもしれません。それならそれで私はこのアルバムの完成度はかなり高いなと思いましたね。
あと、個人的には後半の楽曲は色々と教科書通りとはいかない感じの展開だったり、優里さんのイメージにない楽曲があったりして前半よりかは楽しめましたね。
フィーチャリングがあるのもGood。もっとこうしたコラボ的な楽曲が日本だと少なすぎるので、もっと聴いてみたいんですよね~。優里さん×米津さんとか、優里さん×あいみょんとか。もしくは、あまり有名じゃない方とフィーチャリングしてその方の知名度を上げるとか。
是非、聴いてみてください。