「THE GREATEST UNKNOWN」- King Gnuのレビュー及び感想
シングル曲はいっぱい出てるのに、全然アルバム出ないなと思っていたKing Gnuの新アルバムがやっと出たので聴きました。
TLを眺めていると、「既発曲ばかり」だとか、「曲数が多すぎる」などのポストがよく流れてきたのですが、
今までのアルバムを聴いてきた限りアルバムとしてちゃんと纏めてくるとは思っていましたし、
曲数も短いインタールードが多いだけで収録時間的には1時間程度で滅茶苦茶長いというわけではなかったので、個人的には物凄く楽しみに待っていました。
そもそも、これまでのシングル曲は結構好き嫌いはあれど、印象に残るような楽曲が多かったんですよね~。
これらの楽曲も一部アルバムバージョンとして編曲されるということで、どれくらい変わるのかを聴くのも楽しいだろうなと思っていました。
で、実際に聴いた感想なんですが、上手い具合に纏めてきたなという感じ。
実質的な1曲目であるカメレオンの前後の流れがとても美しくて、最初聴いたときは驚きましたね。
全体的にストリングスが良い感じにあしらわれている楽曲が多くて、聴いていてうっとりとしてしまいます。
こんな感じのインタールードが楽曲の合間に入っていて、アルバムの中で流れができているおかげか、結構聴きやすかったですね。
Album Verとある楽曲に私は「アルバムの雰囲気にあわせて上物のアレンジをする」という予想をしていたんですが、実際は「一途」や「STARDOM」などでは「イントロやアウトロに新しいパートが追加される」ようなアレンジで、やはり全体的に流れを意識しているような気がしました。
なので、そこまで変化はないのかなと思った所で、全然違った雰囲気になったのが「千両役者」と「三文小説」の二曲。
こちらはなんとシンセポップというかエレクトロな感じに変貌。大改造劇的ビフォーアフター的に生まれ変わりましたね~。
元々最近の楽曲はドラムが生っぽくなかったり、ベースもシンセベースを使っていたり、ストリングスが増えたりとバンド的なアプローチから離れた感じだったので、それに合わせることでアルバムとしての纏まりを取ったような形なのかな?
人を選ぶかもしれませんが、既発曲でありながらも別の曲みたいな感じで個人的にはよかったですね~。
新曲も少ないですが、どの楽曲もポップな部分は既発曲に任せて色々と面白いことをやっているような感じ。
個人的にIKAROSがお気に入り曲です。井口さんのハモリが美しいですし、強弱の効いた曲展開にはまっちゃいました。
全体的に見ても個々の楽曲は全然違う方向を向いている感じなのに、通しで聴くと滅茶苦茶纏まっているような感じに聴こえるのは流石King Gnuだと思いましたね。凄いバンドです。
TLを見ているとVaundyのアルバムと比較して、Vaundyをこき下ろすポストを数個見かけたんですが「なんで?」という感じ。
アルバムの在り方はそれぞれですし、個人的にはどちらも良いアルバムだと思います。
そんな感じで「THE GREATEST UNKNOWN」は新たなKing Gnuの代表作となる作品だと思うんですが、上でも書いた通りバンドサウンドから離れた感じなのはちょっと寂しいなとは思いましたね。
ですが、これが新しいKing Gnuなのでしょう。
アルバムタイトルも「THE GREATEST UNKNOWN(最大の未知)」ということで、このアルバムもそうなんですが、これからも想像できない音楽を奏で続けてくれるのでしょう。
追記:と、思ってたんですが、常田さんが意味についてポストしてたんですね~。
これからもとても楽しみですね~。
素晴らしい作品だと思いました。
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