『Praise A Lord Who Chews But Which Does Not Consume; (Or Simply, Hot Between Worlds)』-Yves Tumorのレビュー及び感想
今回聴いていくのは、Yves Tumorという方の新アルバム『Praise A Lord Who Chews But Which Does Not Consume; (Or Simply, Hot Between Worlds)』です。滅茶苦茶タイトルが長いですね~。TwitterのTLでよく見かけたので、聴いてみようと思いました。
米・フロリダ州マイアミ生まれの電子音楽家/プロデューサー、ショーン・ボウイのソロ・プロジェクト。テネシー州ノックスヴィルで育ち、17歳より音楽制作を始める。20歳でサンディエゴ、その後にロサンゼルスへ移る。2010年代初めにレコーディングを開始。2015年の自主制作盤『ホエン・マン・フェイルズ・ユー』を発表。翌2016年の〈パン〉からの『サーペント・ミュージック』はピッチフォークなどメディアから高評価を獲得。2018年には〈ワープ〉から突如『セイフ・イン・ザ・ハンズ・オブ・ラブ』を放って話題に。2020年に『ヘヴン・トゥ・ア・トーチャード・マインド』をリリース。伊・トリノを拠点に活動を展開。
https://tower.jp/artist/2539652/Yves-Tumor
一度も聴いたことのないアーティストなので楽しみです。一体、どのような音楽なのでしょうか。
それでは聴いていきましょう♪
全曲感想
※赤太字は一番好きな曲、赤字が好きな曲です。
①God Is a Circle
激しい呼吸がドラムっぽくなっている面白い楽曲。開幕から引き込まれます。太いベースもいいです。金属音を彷彿とさせる攻撃的なシンセ音がこれまた刺激的でクールです。
②Lovely Sewer
もこもことした太いベースラインに引っ張られるように進んでいく曲。女性ボーカルと男性ボーカルのハモリがいいですね。ちょっとサイケデリックな感じもあります。
③Meteora Blues
キレのあるアコギから始まるんですが、全体的にロックな曲ですね。シューゲイザーっぽいギターが遠くから聴こえてきます。素直にかっこいい曲ですね。
④Interlude
前曲のアウトロに続く感じ。神秘的な短い楽曲ですね。
⑤Parody
柔らかな音が聴いていて気持ちいいです。ファルセット成分多めなボーカルがこの曲にマッチしてます。前曲の神秘的な感じを引き継いでいるんですが、ヘヴィなエレキギターも入っていたりして、ちょっと切ない感じもあります。
⑥Heaven Surrounds Us Like a Hood
なにか色々なことをやっていて面白い曲。ギターが単純にかっこいい。ドラムが結構動いていて曲にメリハリがあります。
⑦Operator
ギターを中心としたロックな曲なんだけど、色々とひねくれてますね。左側で鳴っているギターがうねって凄いことになってます。かなりサイケデリック色が強い印象を受ける曲ですね。
⑧In Spite of War
これまたギターを中心としたロックな曲なんですが、リバーブが深くかかったアルペジオが綺麗でうっとりとしてしまいます。
⑨Echolalia
囁くような低音ボーカルがクールですね。ドラムのスネアをたたたんと叩くリズムが癖になります。どっしりとした感じの曲で結構好きです。
⑩Fear Evil Like Fire
アルバムの中だと結構シンプルな曲だという印象。迫りくるような不思議な音がいいですね。
⑪Purified By the Fire
一瞬音飛びしたのかと勘違いしました笑 なんだか不思議な感じの曲ですね。
⑫Ebony Eye
ストリングスを大胆に使った壮大な曲。開放感のあるサウンドがいいですね。アルバムの中だと一番聴きやすい曲のような気がします。アルバムを締めくくりにふさわしい曲だと思います。
総評
聴いてみて、ロックなギターやノイズサウンドもありながら、輪郭のぼやけた音も同時に存在して、その融合が心地いい作品だと思いました。実験的でありながらも、結構すんなり聴くことができましたね。立体感のあるサウンドが個人的には好きですね。
中々、こういった音楽を言葉で表現するのは難しいですね笑
ただ、Art的で素敵な作品だと思うので、是非、聴いてみてください。