「GNX」- Kendrick Lamarのレビュー・感想
唐突に出たKendrick Lamarの新譜を聴きました。
「眠れないな……X見よ」と思ってTLを眺めていたら「Kendrick新譜」という文字列を見つけて目を疑ったよね。
なんとなくスーパーボウルハーフタイムショーに合わせて出るんじゃないかと思ってはいたんですが、かなり早いタイミングで出してきましたね~。
Drakeとのビーフの是非はともかく、こうして曲を出してくれるのは嬉しいですね。
個人的にビーフ中に出した楽曲はそこまでハマらなかったんですよね。
やはり鮮度が求められるというか、リアルタイムでどんどん曲を出していかないといけない関係なのか、Trapのビートにサンプルをループさせるような簡素な構成で、動きが少なめだったのが理由かもしれません。
あと、なんだか前とフロウが変わったような気がします。それ故か、グッとくるようなパートがあまりなかったんですよね……上手く説明ができませんが。
本作はその流れを汲むような内容の作品になっていると一聴して思いました。
なので、Not Like Us等が刺さった人にとっては最高の作品なんじゃないかと思います。
人気プロデューサージャックアントノフがプロデュースしているということで、かなりポップな印象です。
サウンドも派手ですし、今までの彼の作品にあったダークさは薄れている気がします。
Not Like UsのMVの冒頭で使われていた楽曲のフルが流れてきたときはちょっと興奮しましたね。
ファンサービス精神が凄いなと感心します。
歌詞がまだ読めていないので言い切れませんが、全体的にかなりラフな感じで作成された感じがしますね。
前作のMr. Morale & The Big Steppersで王座から降りるような感じのことを宣言していましたが、だからなのか肩肘の力が抜けているような印象。
何処かm.A.A.d cityを彷彿とさせるようなtv offでは叫んだりしてますからね~。面白い。
SZAが参加しているlutherやgloria、Drakeに奪われた? heart pt.6などメロウなトラックもあったりして、しっかりと聴かせてくれますね~。
こういうしっとりとしたトラックが最近は多い気がするんですが気のせいでしょうか。
そんな感じでいい楽曲はいっぱいあるんですが、個人的に微妙な楽曲もいくつかあります。
後半に配置されているdodger blueやpeekabooがそれに該当するんですが、特に「んん?」となったのがアルバムタイトルにもなっているgnx。
どうしてこうなったん……?
なんだか複雑な乗りにくいビートに、繰り返されるなんだかチープな音色のピアノ……聴いていて全然あがらない。色々な人がマイクリレーのようにラップを繋げていくんですが、やはり全然のれないですね。聴いていてずっと「?」でした。
最後から2曲目という配置的にもThe BeatlesのRevolution 9を想起させるような奇妙な楽曲だと私は思いましたね……。
ですが、とりあえず何回か聴いてみて、これまたヒットしそうなアルバムだと思いますし、現にヒットするんだと思います。
何曲かスーパーボールハーフタイムショーでも披露するのでしょう……ということはSZAも出る可能性が高くなってきましたね~。その流れでAll The Starsもやりそう。
今から色々と妄想が広がる作品でしたね。
一番好きな楽曲:tv off