【レビュー】「my anti-aircraft friend」- julie【感想】

アルバム感想

2024.09.30

この記事は約4分で読めます。

Spotify Embed

【レビュー】「my anti-aircraft friend」- julie【感想】

　好き度：75/100

　普段、こういった絵を見ると「可愛い」や「なんかいいな」と思うことが殆どなんですが、音楽アルバムのジャケットに限っては見るだけでノイズが耳に流れ込んでくるのは私だけでしょうか。私はこのアルバムが目に止まった時、「きっとノイズ系の音楽なんだろうな～」と漠然と考えながら再生ボタンに指をおきました。

　で、聞こえてきたのは予想通りのサウンド。もう、最高だよね。

catalogue

catalogue · juliejulie.computer

　何処か気だるげな雰囲気を携えた簡素で攻撃的なギターロック。一人、部屋の隅でヘッドホンをつけて、猫背の姿勢で聴くのがいい音楽な気がします。何処か寂しさを抱えながらも、決して希望が費えることのない絶妙な雰囲気。これがたまらない。何処かで聴いた覚えのある展開やサウンドも、常に新鮮さを失わないのが不思議です。

　男女のボーカルの絡み合いがこれまた素晴らしい。4曲目のclairbourne practiceが特にいい。同じフレーズを重ねて歌っているだけなのに、こんなにも心に染み渡るような美しい響きを持って耳に届きます。

　全体的にゆったりとしたテンポで進むのもより聴き手を深くまで誘ってくれている気がします。ですが、2曲目のTenebristみたいな激情を感じられるような楽曲もあったりでよかった。

　さっきも書きましたが、真新しさは個人的にはなかった作品なんですが、ふとした瞬間に手に取りたくなるような作品だと思います。

一番好きな楽曲：Tenebrist